盲ろう者と通訳・介助者のための新型コロナウイルス感染予防ガイドライン 感染症対策として、「他者との密接を避け、ものに接触しないこと」は重要です。しかし、盲ろう者が日常生活を送るうえで、「密接」や「接触」は必要不可欠であり、一般的な感染症対策をそのまま当てはめられないこともあります。 そのため、東京盲ろう者友の会では、「盲ろう者と通訳・介助者のための新型コロナウイルス感染予防ガイドライン」を作成しました。 みなさまの感染リスクを少しでも軽減できるよう、ご理解・ご協力のほど、お願いします。 *基本原則 手洗い・手指消毒 「2密」の回避 マスクの着用 ◎盲ろう者は触れることで得ることのできる情報が多くある。 触ることを制限するのではなく、こまめな手洗いや手指消毒等を心がけ、2密(密集、密閉した空間)をなるべく避けて行動する。 マスクは可能な限り着用し、「コミュニケーションに差し支える」*1、「熱中症のリスクが高い」*2場合、一時的に外して構わない。 *具体的な対応例 ・依頼時 盲ろう者:感染リスクが高い依頼内容の場合は、必ず事務所(もしくは通訳・介助者)に申告する*3 通訳・介助者:依頼内容や外出先などの詳細を確認のうえ、引き受けの可否を検討する ・活動直前 盲ろう者:発熱や風邪症状がある場合は、外出を中止し事務所(もしくは通訳・介助者)に連絡する 通訳・介助者:発熱や風邪症状がある場合は、事務所(もしくは盲ろう者)に連絡し、業務を中止する 盲ろう者:通訳・介助者と会う前に手洗いや手指消毒をする 通訳・介助者:盲ろう者と会う前に手洗いや手指消毒をする ・買い物 盲ろう者:空いている時間帯に入店する 通訳・介助者:混雑する場所は避けて移動する 盲ろう者:入退店時に消毒液で手指消毒する 通訳・介助者入退店時に消毒液の存在や場所を伝える 盲ろう者:計画を立てて素早く済ませる 通訳・介助者:空いているレジを見定めて並ぶ ・食事 盲ろう者:横並びか、対面で距離をとって着席する 通訳・介助者:周囲が空いている着席場所を探す 盲ろう者:食事前に手洗いや手指消毒をする 通訳・介助者:洗面所や消毒液の存在や場所を伝える 盲ろう者:飲食中の音声による会話は控えめにする 通訳・介助者:飲食中の情報提供は飛沫の飛散に注意する ・公共交通機関 盲ろう者:混んでいる時間帯や車両の利用は避ける 通訳・介助者:乗車前に車内の混雑状況を伝える 盲ろう者:乗車中、音声による会話は控えめにする 通訳・介助者:乗車中も混雑状況や降車駅への接近などは伝える *1コミュニケーションに差し支える・・・「口形が読み取れず、盲ろう者(もしくは通訳・介助者)の話している内容が分からない」、「声がこもってしまい、 正確に聞き取れない」など。このような理由でマスクを外す場合、飛沫が飛ばないように距離や話しかける方向に注意する。 *2熱中症のリスクが高い・・・気温や湿度が高い場所での活動。ただし、「2密」でマスクを外すことが適切でない場面では、こまめな水分補給や休憩を心がける。 *3 感染リスクが高く申告すべき依頼例・・・通院/複数人での会食を伴う/外出先が「2密」になるおそれがある/遠方へ移動するなど