盲ろう者とのコミュニケーションにおける配慮

「私は触手話も指点字もできないから……」と遠慮をすることはありません。あなたから積極的に話しかける気持ちが大切です。特別なコミュニケーション手段を知らなくても、手のひらに文字を書くだけの「手書き文字」という方法で会話ができる盲ろう者も少なくありません。

自分の名前を伝える

盲ろう者はすぐそばに人がいてもわかりません。そっと手や肩に触れてから名前を伝えて話しかけましょう。

話し始めたら盲ろう者にいつも触れておく

突然手を離されると、盲ろう者は情報を得る手段をなくし、不安になります。常に盲ろう者とどこかで触れておく習慣をつけましょう。

盲ろう者の言葉にあいづちを打つ

理解を示す「あいづち」や「うなずき」などのしぐさは、盲ろう者にとって確認しにくいので、代わりの方法で「あいづち」を打つ必要があります。盲ろう者の手や肩を軽くたたく方法、「うなずき」の手話表現を使う方法などが使われています。

盲ろう者に話が通じているか常に確認する

説明不足や聞き違い、読み取り違いなどで、話が伝わらなかったり、誤解されて伝わることがあります。盲ろう者の表情や発言内容などを確認し、伝わっていない場合は最初から言い直したり、さらに説明を加えましょう。

その場を離れるときは、盲ろう者に伝えてから離れる

会話を中断して席を立ったり、誰かと会話を交代するとき、何も言わずに突然その場を離れると、盲ろう者は不安を感じたり、混乱したりすることがあります。離れる理由と時間を説明してからその場を離れましょう。

話をするときは、通常の会話のように声を出す

黙って二人で話をしていると、周囲の人には会話の内容が伝わらず、話題を共有できません。声を出しながら話すことで、周りの人と会話の輪が共有でき、コミュニケーションが広がります。